スパイクタイヤ規制の法律など


基本的に積雪・凍結の状態にない舗装道路の部分でのスパイクタイヤの使用は禁止!(125cc以下を除く)
反対に積雪、凍結状態ならば規制は受けません。
スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律

公布:平成2年6月27日法律第55号
施行:平成2年6月27日
改正:平成11年7月16日法律第87号
施行:平成12年4月1日
改正:平成11年12月22日法律第160号
施行:平成13年1月6日

(目的)
第1条 この法律は、スパイクタイヤの使用を規制し、及びスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する対策を実施すること等により、スパイクタイヤ粉じんの発生を防止し、もって国民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することを目的とする。

(定義)
第2条 この法律において「スパイクタイヤ」とは、積雪又は凍結の状態にある路面において滑ることを防止するために金属鋲その他これに類する物をその設置部に固定したタイヤをいう。

2 この法律において「自動車」とは、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車をいう。

3 この法律において「スパイクタイヤ粉じん」とは、スパイクタイヤを装着した自動車を移動させることに伴い、当該スパイクタイヤに固定された金属鋲その他これに類する物が舗装された路面を損傷することにより発生する物質をいう。

4 この法律において「スパイクタイヤの使用」とは、スパイクタイヤを装着した自動車をその本来の用い方に従い移動させることをいう。

5 この法律において「道路」とは、道路法(昭和27年法律第180号)第2条第1項に規定する道路及び道路運送法(昭和26年法律第183号)第2条第8項に規定する自動車道をいう。《改正》平11法087

(国民の責務)
第3条 何人も、スパイクタイヤ粉じんを発生させないように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施するスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する施策に協力しなければならない。

(国及び地方公共団体の責務)
第4条 国は、スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する啓発及び知識の普及、冬期における道路の環境の整備、スパイクタイヤに代替するタイヤ等の開発の支援、冬期における自動車の安全な運転のための教育等スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する基本的かつ総合的な施策を推進するように努めるとともに、地方公共団体が実施するスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する施策を推進するために必要な助言その他の措置を講ずるように努めなければならない。

2 地方公共団体は、当該地域の自然的、社会的条件に応じたスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する施策の実施に努めなければならない。

(地域の指定)
第5条 環境大臣は、住居が集合している地域その他の地域であって、スパイクタイヤ粉じんの発生を防止することにより住民の健康を保護するとともに生活環境を保全することが特に必要であるものを、指定地域として指定しなければならない。《改正》平11法160

2 都道府県知事は、前項の指定地域(以下、指定地域」という。)の要件に該当すると認められる一定の地域があるときは、同項の指定について、環境大臣に対し、その旨の申出をすることができる。《改正》平11法160

3 環境大臣は、指定地域を指定しようとするときは、国家公安委員会その他関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。《改正》平11法160

4 都道府県知事は、第2項の申出をし、又は前項の意見を述べようとするときは、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

5 環境大臣は、指定地域を指定するときは、その旨及びその区域を官報で公示するとともに、当該指定地域を管轄する都道府県知事に通知しなければならない。《改正》平11法160

6 都道府県知事は、前項の通知を受けたときは、当該指定地域をその地域に含む市町村の長その他の関係市町村長にその旨を通知しなければならない。

7 第2項から前項までの規定は、指定地域の指定の変更又は解除について準用する。(対策の実施)第6条 指定地域に係る都道府県は、当該指定地域のスパイクタイヤ粉じんの発生を防止するための対策として、当該指定地域の特性を考慮しつつ、知識の普及、住民の意識の高揚及び調査の実施に努めなければならない。

(スパイクタイヤの使用の禁止)
第7条 何人も、指定地域内の路面にセメント・コンクリート舗装又はアスファルト・コンクリート舗装が施されている道路の積雪又は凍結の状態にない部分(トンネル内の道路その他の政令で定める道路の部分を除く。)において、スパイクタイヤの使用をしてはならない。
ただし、消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車に係るスパイクタイヤの使用については、この限りでない。


(罰則)
第8条 前条の規定に違反した者は、10万円以下の罰金に処する。

道路運送車両法

第2条 この法律で「道路運送車両」とは、自動車、原動機付自転車及び軽車両をいう。

2 この法律で「自動車」とは、原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、次項に規定する原動機付自転車以外のものをいう。

3 この法律で「原動機付自転車」とは、国土交通省令で定める総排気量又は定格出力を有する原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽引して陸上を移動させることを目的として製作した用具をいう。《改正》平11法160

4 この法律で「軽車両」とは、人力若しくは畜力により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽引しして陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、政令で定めるものをいう。

5 この法律で「運行」とは、人又は物品を運送するとしないとにかかわらず、道路運送車両を当該装置の用い方に従い用いること(道路以外の場所のみにおいて用いることを除く。)をいう。

6 この法律で「道路」とは、道路法(昭和27年法律第180号)による道路、道路運送法(昭和26年法律第183号)による自動車道及びその他の一般交通の用に供する場所をいう。

7 この法律で「自動車運送事業」とは、道路運送法による自動車運送事業(貨物軽自動車運送事業を除く。)をいい、「自動車運送事業者」とは、自動車運送事業を経営する者をいう。(自動車の種別)第3条 この法律に規定する普通自動車、小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車の別は、自動車の大きさ及び構造並びに原動機の種類及び総排気量又は定格出力を基準として国土交通省令で定める。


北海道公安委員会 道路交通法施行細則では、積雪、凍結路面では滑り止めのの措置をすることが遵守事項としてあげられています。つまりノーマルタイヤは不可ということ。また通勤通学、業務に使用するときで、その経路に積雪、凍結区間があるときはスパイクタイヤの使用が認められています。これではザル法なので実際には各市町村条例で規制されています。

北海道公安委員会 道路交通法施行細則

北海道公安委員会規則第11号
昭和47年11月20日
改正 昭和48年4月1日公安委員会規則第6号、12月1日第9号、50年5月24日第2号、51年11月17日第10号、53年5月24日第3号、11月30日第8号、54年11月12日第5号、57年4月8日第4号、12月23日第7号、59年1月5日第2号、60年12月26日第10号、61年4月1日第3号、62年6月25日第3号、63年3月24日第1号、7月28日第4号、平成元年4月10日第3号、5月1日第4号、6月29日第5号、9月11日第7号、12月7日第9号、12月14日第10号、2年8月1日第3号、3年4月12日第3号、5年1月29日第1号、6年5月10日第4号、9月30日第10号、12月22日第13号、7年4月7日第3号、10月30日第7号、8年8月28日第5号、9年10月13日第5号、10年3月20日第2号、6月19日第7号、9月11日第8号、29日第9号、11月24日第12号、12年3月24日第4号、13年3月30日第6号、13年6月29日第12号、13年11月2日第18号、14年5月31日第3号、15年3月14日第1号、16年3月19日第2号、16年9月28日第10号




(運転者の遵守事項)
第12条 法第71条第6号の規定により車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。

(1) 警音器を備えていない自転車を運転しないこと。

(2) 積雪し、又は凍結している道路において、自動車若しくは原動機付自転車を運転するときは、スノータイヤを全車輪に装着し、又はタイヤ・チェーンを取り付ける等滑り止めの措置を講ずること。

(3) 積雪し、又は凍結している道路以外の舗装道においては、車輪にスパイクタイヤ(道路を損耗するおそれのある金属ピンその他の物が突出した状態で接地部に固定されているタイヤをいう。)を装着して自動車又は原動機付自転車を運転しないこと。ただし、11月1日から翌年4月9日までの間において自動車又は原動機付自転車を運転する場合又は次のいずれかに掲げる場合においては、この限りでない。

ア 物品の配達、通勤、通学その他の業務のため自動車又は原動機付自転車を運転する者が、当該業務のため頻繁に通行する道路が積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路である期間において、当該業務に係る自動車又は原動機付自転車を運転するとき。

イ その通行の経路に係る道路に積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路の部分がある場合に、積雪し、又は凍結している道路の部分以外の道路の部分(当該通行の経路に係る道路のうち、道路及び交通の状況、滑り止めの措置を講じるための場所の有無等の理由により当該積雪し、又は凍結している道路の部分以外の道路の部分において滑り止めの措置を講じた自動車又は原動機付自転車を運転することがやむを得ないと認められる道路の部分に限る。)において自動車又は原動機付自転車を運転するとき。

ウ 肢体不自由その他の身体上の障害のため第2号の規定による滑り止めの措置を講じることが困難な者が自動車又は原動機付自転車を運転するとき。

エ 爆発性又は易燃性を有する物件その他の危険物(交通事故等による衝撃等又は当該衝撃等による当該危険物を収容する容器包装の破壊により、当該危険物の作用を誘発し、道路における危険を生じさせるおそれのあるものに限る。)の運搬の用に供する自動車を危険物の運搬のために運転するとき。

オ 法第85条第3項に規定する重被牽引車を牽引して同条同項に規定する牽引自動車を運転するとき。

カ 法第39条第1項に規定する緊急自動車が当該緊急用務のため出動することとなる地域若しくは通行の経路に係る道路の一部が積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路である期間において、同条同項の政令で定める自動車を運転するとき。

キ 令第14条の2第1号に規定する自動車のうち道路を除雪するため必要な特別の構造又は装置を有するものを道路の除雪の用に供するため運転するとき。

ク 道路運送法に規定する一般自動車運送事業に従事する者が、当該事業に係る路線又は事業区域の道路の一部が積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路である期間において、当該業務のため事業用自動車を運転するとき。

ケ 警察署長が法第51条第8項(法第75条の8第2項の規定により準用する場合を含む。)又は法第81条第2項の規定により移動する車両の移動の業務に従事する者が、当該業務のため出動する地域の道路の一部が積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路である期間において、車両の移動を行うために必要な特別の構造又は装置を有する自動車で、その自動車を使用する者が公安委員会に届け出たものを運転するとき。

コ 郵便法(昭和22年法律第165号)第60条に規定する速達の集配業務又は日本電信電話株式会社若しくは国際電信電話株式会社が取扱う電報を配達する業務に従事する者が、当該業務を行う地域の道路の一部が積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路である期間において、当該業務のために使用する大型自動二輪車、普通自動二輪車又は原動機付自転車として公安委員会に届け出たものを運転するとき。

サ 前各号に掲げるもののほか、災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第76条の規定により緊急輸送を行うため出動することとなる地域若しくは通行の経路に係る道路の一部が積雪し、若しくは凍結し、又は積雪し、若しくは凍結するおそれがある道路である期間において、緊急輸送を行う自動車又は原動機付自転車を運転するとき、その他車輪にスパイクタイヤを装着して運転することにつき公益のため、又は緊急を要するためやむを得ない理由があると認められるとき。

(4) げた、スリッパ等運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物をはいて、自動車又は原動機付自転車を運転しないこと。

(5) かさをさし、物をかつぎ、物を手に持つ等運転の視野を妨げ、若しくは安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。

(6) 高音でカーラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で、車両を運転しないこと。

(7) 後写鏡の効用を妨げるように物を置き、又はカーテンの類を用いないこと。

(8) 普通自動二輪車(原動機の大きさが、総排気量については0.125リットル以下、定格出力については1.00キロワット以下のものに限る。)又は原動機付自転車(以下この号において「原動機付自転車等」という。)を運転するときは、市町村(特別区を含む。)の条例で定めるところにより当該原動機付自転車等に取り付けることとされている標識及び当該標識に記載された番号を当該原動機付自転車等の後面に見やすいように表示すること。

(9) 道路運送車両法による自動車登録番号標又は車両番号標に、赤外線を吸収し、又は反射するための物を取り付け、又は付着させて、大型自動車、普通自動車(原動機の大きさが、総排気量については0.050リットル以下、定格出力については0.60キロワット以下のものを除く。)又は大型特殊自動車を運転しないこと。

北海道の指定地域
「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」第5条にもとづき、環境大臣により、住居が集合している地域その他の地域であって、住民の健康保護と生活環境の保全が必要であるものを指定地域として指定しています。指定地域では、スパイクタイヤの使用が規制されるとともに、スパイクタイヤ粉じんの発生防止のための対策が実施されています。
支庁名 市町村名(116)
石狩 札幌市、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町
渡島 函館市、木古内町、上磯町、大野町、七飯町、森町、八雲町、長万部町
桧山 江差町、厚沢部町
後志 小樽市、留寿都村、喜茂別町、倶知安町、共和町、岩内町、泊村、仁木町、余市町
空知 夕張市、岩見沢市、美唄市、芦別市、赤平市、三笠市、滝川市、砂川市、歌志内市、深川市、栗沢町、奈井江町、上砂川町、由仁町、長沼町、栗山町、月形町、浦臼町、新十津川町、妹背牛町、雨竜町
上川 旭川市、士別市、名寄市、富良野市、鷹栖町、東神楽町、当麻町、比布町、愛別町、上川町、東川町、美瑛町、上富良野町、中富良野町、和寒町、剣淵町、風連町、美深町
留萌 留萌市、小平町、羽幌町
宗谷 稚内市
網走 北見市、網走市、紋別市、女満別町、美幌町、端野町、留辺蘂町、遠軽町、上湧別町、興部町
胆振 室蘭市、苫小牧市、登別市、伊達市、豊浦町、虻田町、白老町、早来町、追分町、厚真町、鵡川町
日高 平取町、門別町、新冠町、静内町、三石町、浦河町、様似町
十勝 帯広市、音更町、清水町、芽室町、大樹町、幕別町、池田町、豊頃町、足寄町、浦幌町
釧路 釧路市、釧路町、厚岸町、標茶町、弟子屈町、白糠町、音別町
根室 根室市、中標津町
雪国の都市はおおむね指定地域ですが、雪の少ない千葉県などは指定地域に入っていません。



後付スパイク(弁○)や金属スパイクつきゴムチェーンなど

スパイクタイヤ類似品については、環境省によって取扱いが明確にされ、平成16年の冬からは、金属類をタイヤの溝に装着した場合、スパイクタイヤに該当することとなりました。

続く?
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